次元削減と陰陽五行説

機械学習のカテゴリーに次元削減というものがあります。多次元の情報を理解するのは人間には難しいので、情報をできるだけ失わないように次元を減らしたりするときに使用します。
実務的には、店舗の情報を元にクラスタリングを行い、いくつかのグループに分けたときに、うまくグループ分けできてるかな?ってのを確認するために、2次元まで次元削減を行って散布図をプロットして視覚的に確認するのに使ったりできます。

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クラスタリング


できるだけ情報を集約して分かりやすくするというのは、我々の実務でも有効な手段ですね。
肥満度を表すBMIも、体重と身長の2次元の情報を1次元に落とし込んで分かりやすくしている例ですね。


患者さんへの説明に使うツール(お薬手帳とか)も、情報を整理して患者さんが直感的に理解しやすく管理しやすい形にできると良いのですが、、、お薬手帳が最近なんだか冗長化してるような、、、(爆)

 

漢方の理論で陰陽五行説ってのがありまして、初めに触れたときはファンタジーな理論だなとか思ってしまいましたが、データサイエンスを学んでいって興味深いものと思えるようになりました。

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昔は現在のような検査技術もあまりなく生化学的なメカニズムも未知の状態の中、感覚的なパラメータとしての陰陽五行説があり、試行錯誤の末に病態と陰陽五行説を結びつけたのではないかと思います。(複雑な人間のメカニズムを、陰陽五行説で低次元の情報に次元削減したととらえてます)
そして、そのパラメータから最適な漢方薬を結びつけていったと、、、。
(初めのロス関数の値はさぞ大きかっただろうと、、、。犠牲を無駄にしないためにもバックプロパゲーションはしっかり行わなくてはいけなかったでしょうね)

 

漢方理論とデータサイエンスを組み合わせると面白いものができそうな気がしてワクワクします。

 

以前、漢方薬局さんで実務実習生と一緒に漢方について学ばせていただいた時の資料に陰陽の例として、
陽:エネルギー
陰:物質
との記載があり驚愕した事がありました。
最近追加されたのではなく、昔からこの概念があったとすると、、、e=mc2乗には到達できなかったが、漠然と物質とエネルギーの関係性を理解していたという事に。
恐るべし、陰陽五行説