昨年末発売の雑誌に医療系の話題

昨年末に発売された雑誌に、医療系、特に薬業系の話題が多く掲載されました。

まずは、12月8日に発売された「プレジデント 2014.12.29号」 「病院のウラ側」

こちらでは「医者に殺されない47の心得」などで有名な近藤誠医師の対談や、近未来の医療の変化予測、症状別に見る隠れた病気などの記事が掲載されていました。

その中には「薬剤師は絶対飲まない「ヤバイ薬」」と題して、東京大学特任教授・上昌広医学博士の記事が掲載されています。
この上氏の記事の内容は

  • 高血圧・高脂血症など慢性疾患の遺伝的リスクなど、状況に応じて服用に判断が必要
  • ジェネリックに必ずしも否定的になる必要はない
  • 官僚の天下りなどによる医療業界のゆがみが、ドラッグ・ラグ(海外の新薬が、日本で認可・発売されるまでに数年のタイムラグが生じる)や、長期収載品の薬価が高止まりなど患者・国民の不利益につながっている

といった、医師としての知見を基にした記事が掲載されていました。

一方で、その上氏の記事の並びで「薬剤師は飲まない危険なケース」として、深井良祐氏(薬剤師。医療系コンサルタント)監修の図版が掲載されています。
その中では、抗菌薬や統合失調症治療薬、便秘、神経痛などの薬剤について、副作用やデメリット面のみが強調されて紹介されています。
確かに指摘の通りではあるかと思いますが、専門的知識を持たない患者さんが読んだ場合、どのような反応をするのか、かなり心配になる記事だと感じました。


続いては、12月25日に発売された週刊文春 1月1日・8日号」

「本当は危険な「ジェネリック医薬品」」と題して、後発医薬品の危険性を訴える記事が掲載されています。

記事には

といった内容が掲載されており、こちらも患者さんが読んだ場合、ジェネリックへの変更に際して、二の足を踏んでしまうような内容だと感じました。


これらの記事の内容の真偽や是非は、ここで語ることではありませんが、患者さんがこうした記事に出会った際に感じる不安や疑問を解決できるよう、日々こうした情報にもアンテナを張っておく必要があると感じた記事でした。