自分を育てたマシン X1-D

f:id:tp5366:20210409222228j:plain

X1-D

私が初めて所有したパソコン、X1-D
フロッピーが搭載された初めてのX1(Sharpのテレビパソコン)
当時のパソコンはカセットテープが記憶媒体だったため、プログラムの読み込みにとても時間がかかりました。
ところがフロッピーだと1分もかからず、Hu-BASIC(CZ-8FB01)が起動するのでした。
CPUはZ80(4MHz)、メモリーは大容量64KB!(今の基準からすると単位が違いますね。)
PCG機能により8×8ドット(8色)のキャラを簡単にBASIC上で扱えたのが嬉しかった。

しかし、X1-Dに搭載されたフロッピーは3インチだったのです。3.5インチではありません。
当時の主流は5インチだったので、ゲーム等は3インチ版では販売されないことがありました。
しかもカセットレコーダーをコントロールするチップが省略されていたので、カセットレコーダーを接続してもカセット版のソフトが動かない事が多々ありました。
結局、ソフトは自作するしかなかったのです。
といっても、BASICで作成したものは速度が遅く、微妙な作品しか作れず悔しい思いをしました。
転機となったのは、OhMZ(だったかな?)に掲載された、8ビットマシン用の独自OS、SOS-SWORD。
テキストエディターやアセンブラー等もあり、貧弱ながら開発環境もそろってました。
(ちなみに、雑誌にのっていたのは16進数の羅列。それを自分で入力して実装するという苦行が必要でした。)

Z80ニーモニックを覚えてマシン語を操れるようになると、そこそこ良い感じのものが作成できるようになりました。
(実際はPCGの定義等はBASICで行い、メインルーチンをマシン語で組む事が多かったですね)
TETRISパチモノを作って友人にばらまいたのは良い思い出です。

大学生の時に、PC-9801RAをローンで購入しプログラマーのバイトをすることになり、C言語を覚え、、、この頃からプログラミングのワクワク感が失われてきたんですよね。
昔は速度重視で速さが正義!で誰にも読めないようなコーディングでもOKだったのですが、この頃から可読性が重視されるようになりコーディングのルールが色々面倒に思えてしまったのでした。

だんだん、プログラミングから離れてしまい、気が付けばデータベースソフトのFileMakerで仕事で使うツールを作る位になってました。

 

そして、現在のDeepLearningブーム。

AIつっても所詮はプログラム。内部は条件分岐とデータベースからの情報引き出しだろう ε- (´ー`*)フッ
なんて、思ってたんですよね。でも興味があったので、本を買って自分で組んでみたら目から鱗でした。
まずは、プログラミング言語Pythonですが、まず開発環境が使いやすい!
必要なモジュールをサクッとインストールできるし、C++(C言語オブジェクト指向版)と比べて面倒な部分や難解な部分が少ない感じ。
しかも、無料で手に入る!(昔、PC98のBorland C++を購入したときは12万ぐらいかかったのだが、、、)
Jupyter Notebookの環境は、昔のBASICの対話型のプログラミングをほうふつとさせる。
昔のプログラムは、動作は自分の設計通りの動きしかしない。(予期しない動きはバグ。最悪暴走!!)
しかし、AI関連のプログラムは器を設計するだけで、学習により最適化していくので、自分の想像を超える結果が出て驚いたり、昔のワクワクが戻ってきたのです。

 

まだマイコンと呼ばれていた時代のコンピューターはまさにマブダチでした。
それが、だんだん仕事上の付き合いみたくなり、魅力を失っていったのですね。
今は、、、何なんだろう、、、未知の世界へ挑む戦友?


遥かな昔、自分にとってマブダチだったX1-D。プログラミングの楽しさを教えてくれたX1-D。壊れて処分されてしまったが、いつまでも忘れないぜ!

老人の思い出話でした。